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『ゴーゴーボーイズ、ゴーゴーヘブン』

 

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と大興奮のツイートをしたのが今年の春。先行発売のためにクレジットカードを作ってS席のチケットを手に入れ、公演の評判の良さに居ても立っても居られずに追加で立ち見券も購入し、ニヤニヤしながら待ち望んでいました。

1回目は7/21で中二階立ち見、2回目は7/30でS席(前から7列目くらい)。
1回目は予備知識ほぼ無しのまっさらな状態で見られたし、2回目は話が分かってるから役者さんの演技に集中して見ることが出来て良かった。

役者さんの演技で良いなと思ったところを挙げると長くなるので、それは別に書くとして、物語そのものの感想を書きます。


▼登場人物
永野(夫、作家):阿部サダヲ
ミツコ(妻、女優):寺島しのぶ
トーイ(ゴーゴーボーイ):岡田将生
オカザキ(ミツコのマネージャー兼浮気相手):〃
ワギー(現地のガイド、バグワンの兄):岩井秀人
バグワン(現地のガイド、ワギーの弟):皆川猿時
ピージー(ゴーゴーボーイ、振付師):〃
ハラーシュ(クラブのオーナー):村杉蝉之介
パパジ(ゴーゴーボーイのリーダー):近藤公園
アンノウン(ゴーゴーボーイ、パパジの父):顔田顔彦
ビリー・ザ・キッド(ゴーゴーボーイ、ベティの弟):井上尚
ベティ(女性革命家、ビリーの姉):池津祥子
丸山(日本人、女性活動家):平岩紙
アキ子(丸山に同じ):宍戸美和公
ヤギ(永野の先輩):吹越満
アンディ・ジャー(インテリアデザイナー):松尾スズキ

兵士役や他のゴーゴーボーイなど本当はもっといるけど複雑になるので割愛します。

 

▼あらすじ

舞台は内乱状態にあるアジアの架空の国。ベストセラー作家・永野は人質になってしまった先輩を助けるため、現地に赴く。そこで永野は、観光客や地元好事家たちの前で踊りその目を楽しませている美しい少年ダンサーたち“ゴーゴーボーイ”の一人、トーイの危険な美しさに魅了され、様々なアクシデントに巻き込まれていく。一方、日本で永野の帰りを待つ元女優の妻ミツコは浮気をしているが、夫が行方不明になった悲劇のヒロインとして現地に向かうことを余儀なくされる。
ジャーナリストの亡霊、いい加減な通訳、少年たちの運命を握るゲイのインテリアデザイナー・・・。様々な面倒臭い人々や、異国のアウェイ感に阻まれ、お互いに探し続けるのになかなか出会えない夫婦の間に永遠のような時間が流れる。

探すことは愛なのか?そして“ゴーゴーボーイ”たちの運命は?(公式HPより)

 

観る前に松尾さんのツイッターで見た戯曲本の帯に「キレイに僕の皮を剥いで」っていうトーイのセリフが書いてあって、私はこれをなんかしらのエロい比喩だと思って、どこで出てくるかドキドキしてたんですね。

でも、これはそのまま、「自分の皮膚を、アンディー・ジャーのイスの素材にするために傷つけないようにキレイに剥いでくれ」っていう意味で。 

 永野に出会った時、すでにトーイの夢は「アンディー・ジャーの椅子」になること。

ハラーシュの目を盗んでこっそり触りに行ってしまうほど、アンディー・ジャーの椅子に夢中だったトーイにとって、死んだ彼の皮を剥ぐのは別に永野じゃなくても良かったのかな?と思ったりもしました。

そもそも、永野は初めて会ったトーイを「カミーユにそっくりだ」と言っていたから、永野の心を捉えていたのは、トーイではなくて10年前に買ったカミーユの方だったのかも?と思ったり。

 

でも2回目を観終えて、戯曲をぱらぱらと眺めているうちに、2人の間には執着とか、もしかしたら愛とかもちゃんとあったんじゃないかという考えに変わりました。

初めは、永野にとっては昔愛した少年に瓜二つの少年、トーイにとってはただの客だったかもしれないけど、たった数日の間に、彼らは相手が自分以外の誰かを愛することに嫉妬して、自分の大事な瞬間を相手と過ごすことを選ぶような関係になってた。

永野とトーイのシーンは予想してたよりかなり少なかったけど、2人だけの物語じゃなかったからこそ、彼らの不思議な関係が印象に残ったのかもしれないなあと思います。

 

私は永野とトーイの関係に注目して書いたけど、この作品には、夫婦、戦争、自由、欲、とか、色々なものがぎゅっと詰め込まれていて、私の文章力ではとても表現出来ないくらいの凄まじさがあった。

もともとファンだった岡田将生くん演じるトーイをはじめ、近藤公園さんが演じたパパジは本当に美男子だったし、岩井秀人さんが演じたワギーはダメなやつだけど憎めなかったり・・・。キャラクターひとりひとりにかわいいところがあって、愛おしかった。

めちゃめちゃに笑えるのに、というか、笑えるからこそ、観終えた後はすごく切なくて、苦しかったです 。

再演して欲しい!と思うくらい、大好きな作品になりました。