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最近好きなもの(生活編)

まゆげ

どうせ切るなら一回美容院でやってもらおう!と思って極力のばしっぱなしにしてたまゆげ

一本一本が濃いのにまばらなのがコンプレックスで、それまでは結構なペースでいじってたけど、ほったらかしにしてたらわりといい感じに生えてきた

伸びすぎたところを切って、まゆ下を剃るくらいでいいんだな 発見

 

白い靴下と黒い靴

マイケルジャクソンの定番スタイルをパクることにした

靴下は無印の太リブが好きです、ルーズソックスほどずるずるでなくて細いやつほどしめつけない

靴はマーチンの3ホール

買いたてのニコアンドのスリッポンも履きたい

 

白のスタンスミス

ゲキ落ちくんなどのメラミンスポンジでこすると汚れが落ちる、というネット情報のもと、手入れした

マジで汚れ落ちる!

さすがにシワに入り込んだのはムリだったのでそれは味ということにした

100均で買ったのびる靴ひもに取り替えたら、脱ぎ履きがメチャメチャ楽、90cmだと短かったので120cmの方がいいと思います

 

クリーム色の方眼紙と青ペン

目に優しい気がする&なんとなくデキる人間になったつもりになれる

青ペンは、水性ペンの方が書くのは楽だけどみづらいのが難点

ゲルインクボールペンの方がやっぱりキレイ

後で読み返さないのは水性ペン、考えごとするときはボールペン

 

 

ハイバイ『ワレワレのモロモロ』を観た

 

9人の俳優が集い、それぞれの酷い体験をもとに脚本を書き、演じるというコンセプトの演劇。長さも舞台となる時代もまばらな8作品から成っている。
あくまでも実体験を「もとに」書いているわけで、フィクション部分の方が多いのかもしれないけど、「どこまでが本当の話なんだろう?」と気になってしまうくらい、壮絶な話のオンパレードだった。 

たとえば、1作品目の『ほほえみのタイ』はもちろん酷い体験ではあるけれど、オープニングにふさわしく、笑える酷い体験だった。役者さんのコミカルな演技も大きいけど。
もっとも笑えなかったのは「『て』で起こった悲惨」。ハイバイで起きたことを題材として扱っていることもあるし、その場に流れている空気が本気で気まずい。どこまで演出でどこまで演技か、その境目もどの作品よりもあいまいだった。
観劇した人の感想に、「岩井秀人が演じる岩井秀人」っていう言葉がちらほら見えたけど、そこがもっとも混乱したところだった。演出家さんってあんな風にめちゃくちゃなこと言うイメージ、あるもんなあ。岩井さんが実際にあんな風に怒っていても不思議ではない。
それにしても、自分がブチ切れてる作品を採用しちゃうのも、提出するのも普通無理だよ、すごいよ。面白い演劇を作ることが第一っていうぶれない目標があるからなのかな。

ホラーやサスペンスみたいな大げさな描写はないけど、どの作品にも日常の中の切なさや悲しみ、怖さ、痛みがあって、瞬間的にはものすごく笑ったりしつつも、終始ヒリヒリとした気持ちで見ていた。
「私演劇」と呼ばれるハイバイのお芝居は、リアルだからこそ目を背けたくなるようなところがたくさんあって、でも作る側がそこから逃げないからこそ面白い作品が作れるのかもしれないなと思った。

舞台も、組み立てられたセットはなく、プロジェクターと、四角い枠と、机と、小道具だけなのにそこにはちゃんと別々の世界があった。衣装を変えるだけでまったく別人に見えた。
そのことにすごく感動したし、それはとても「演劇らしい」と思えて、ドキドキした。

個人的には『きよこさん』が一番好きでした。女同士の友情と、周りからバカにされても変わらないきよこさんが素敵だった。「酷い体験」なはずなのにラストなんて感動で泣いちゃいそうになった。

 

追記
リンクの岩井さんのインタビュー見ると、俳優は役になれない、という風に発言されていたりするのでちょっと見方が変わってくる、、、。
時間の都合もあるけど、男性が女性を演じる時にメイクせずカツラと衣装だけなのもそのあたりが関係してるのかな。
http://www.performingarts.jp/J/art_interview/1108/1.html

『Vamp Bamboo Burn〜ヴァン!バン!バーン!〜』

『Vamp Bamboo Burn〜ヴァン!バン!バーン!〜』

作:宮藤官九郎
演出:いのうえひでのり

2度目の新感線。お知らせには「SHINKANSEN RX」の文字。調べたところ新感線の公演のロックバンドをバックにしたシリーズらしい。
公式ホームページを見ても、主演の生田斗真くんの役が平安時代から生きるヴァンパイアで、現代ではヴィジュアル系バンドマンであるという設定からは何もイメージ出来なかった。

そうして迎えた当日。
待ち合わせていた友達と合流するためにロビーに出たら、前からメガネをかけた吉田鋼太郎さんが歩いてくるじゃないですか!っていうか完全にレンタルおじさんの麻生さんじゃん!ナチュラルすぎて気づかなかったわ!となり、とりあえず友達に報告。
そして、開演前に行ったお手洗いから席に戻るとき、今度は岡田将生くんが!2度見どころか3、4度は見た。今度はまーちんかよ!と今ならツッコむ余裕があるけど、当時の私は、声は震えてもはや出ておらず、突然の『ゆとりですがなにか』ラッシュに手の震えがおさまらぬまま、開演を迎えるのでした。
あとあとツイッターを見たけど、その日は関係者ラッシュだったらしく、1階席ではみんなちらちらと後方の彼らを見ていました。

▼あらすじ
時は平安。藤原藤志櫻(生田斗真)は名家の生まれで、容姿端麗かつ武術にも芸事にも秀でており、欲しいものなら何でも手に入れてきた。しかし、そのトゥーマッチさゆえか、必死の求婚もむなしく、愛しのかぐや姫(小池栄子)は家来の蛍太郎(神山智洋)を選んでしまう。
身分の卑しい蛍太郎に姫を奪われ、納得のいかない藤志櫻は、他の貴族と結託して蛍太郎を殺してしまおうと企てるが、その矢先、竹林から現れた怪しい男に噛まれ、ヴァンパイアとなってしまう。
そして1,000年後、時は平成。不老不死の体でかぐや姫の生まれ変わりを探し続ける藤志櫻は、ヴィジュアル系ロックバンドのボーカル・TOSHIROとなっていた。
元沖縄系ヴィジュアルバンドマンで事務所の社長・照屋(橋本じゅん)や、藤志櫻を見守る占い師・マダムババ(篠井英介)、ヤクザや竹井京次郎(中村倫也)率いる半グレ組織も入り乱れて、事態はどんどん大きくなっていく。
藤志櫻は無事、かぐや姫の生まれ変わりと出会い、結ばれることが出来るのか?

▼演出について
まだ主役が出てくる前から、ガンガン歌が歌われるんだけど、「♪1,000年前から愛してる」というサビが印象的なメインテーマと、ヴァンパイアを抹殺する方法を研究するチーム保保肩のシーンで「♪あります あります 絶対あります」というメロディーが頭から離れない。責任とってサントラ作ってほしい。
それと、藤志櫻の合コンシーンやチーム保保肩のシーンではダンスもあった。
特に合コンの方は、斗真くんと神山くん(あとはダンサーの方だと思われる)によるバッキバキのダンスが見られる。斗真くんてジャニーズなんだよなとハッとさせられた。
どれが誰だか分かってなかったので、もう一回見れるなら、かぐや姫を惚れさせた蛍太郎のダンスに注目して見たい。
あと保保肩の時の中村倫也くんが死ぬほどかわいくて心の中でペンライト振った。
そして私が地味に感動してしまったのが、人気バンドマンである藤志櫻が、数々のワイドショーの取材を受けるところ。
「スッキリ!」ポーズならぬ「スッカリ!」ポーズや、「めざましジャンケン」ならぬ「めつぶしジャンケン」などが後ろのモニターにまるで中継されてるかのように映る。お金が掛けられるからこその演出だなあと思った。


▼登場人物について
人数が多いので、フライヤーに写真が載ってる人に絞ります。

▷藤原藤志櫻/TOSHIRO:生田斗真
散々手を挙げてアピールしておきながら、いざ当てられるとニヤニヤしながら「え?まろっスかあ?」と言うところに藤志櫻のウザさがよく表れている気がする。
ウザいし、腹立つけど、なんか許してしまうかわいさがある。彼のおっかけである看護師のサカエちゃんも、そうやって協力しちゃったんだろうなあと思う。
最初は歌とダンス以外はカッコ良くなかったんだけど(笑)物語のクライマックスに向けて、優しいところや先頭に立って頑張るところがカッコ良くて、最終的には好きになってた。
歌上手いし、踊れるし、顔芸もサイコーで、斗真くんの魅力が詰まってた。

かぐや姫/アリサ:小池栄子
彼女も彼女で、したたかだし、結構イタいかんじの女の子だったりする。アリサ=かぐや姫ではないんだけど、そこは2人に共通してる。周りを振り回し、高笑いをする彼女たちは爽快ですらあった。
でも、かぐや姫は蛍太郎、アリサは百ちゃんのこととなると途端に乙女になっちゃうのがカワイイ。結構引くぐらいメロメロだった。
最近活躍している女優としての顔と、昔の、バラエティタレントだったときの顔が見れてうれしかった。

▷蛍太郎:神山智洋
同じグループのメンバーがいない状況で舞台に立つのは初めてだったと思うんだけど、なかなかヘビーなことをさせられてて笑ってしまった。
家来という立場上控えめに見えるけど、実は藤志櫻ばりの自信家。私的にツボだったのは「隠しきれない爽やかさ!」です。天然なのか嫌味なのかわからないからタチが悪い。
久々に登場したかと思えばふんどし一枚だし、その溢れ出る色気で女性陣を魅了してしまい、眠っている間に身体中をベタベタ触られる。そして目を覚ました本人も、胸を揉んでかぐや姫かどうか確認するようなエロキャラになっていた!
かぐや姫に1番振り回されたのは彼かもしれない。
斗真くんのバックでバキバキのダンスを披露し、フェスの場面ではギターを弾いて登場したりと、何かとおいしい立ち位置だったなあと思う。

▷竹井京次郎/ヒメ:中村倫也
チンピラのリーダーやホストモードのときは
「はあ、、、イケメンすぎ、、、」
ヒメちゃんモードのときは
「はあ??????かわいい、、、」
と私の心を掴んで離さない竹井京次郎さま、、、。
彼がこの物語の鍵を握る役だからかもしれないけど、どのシーンにおいてもつい目を奪われてしまう存在でした。
アイドルではなく俳優さんでありながら、歌がめちゃくちゃ上手くて、童顔に似合わず歌声も話し声も低くて豊かな声でドキドキした。女はイイ声に弱いというのは本当ですね、、、。
一方で、ホストクラブの客であるサカエちゃんに巻き込まれてチーム保保肩の一員・ヒメとしても活動する京次郎。ピンクのフリフリ衣装が似合いすぎてて、名前を呼ばれるまで男であることに気づかなかった。
中村くんは『お義父さんと呼ばせて』で認知して、「へー、出るんだあ」くらいにしか思っていなかったんですが、本当にステキな俳優さんで一発で心を奪われてしまいました。来年の主演舞台も観ることを固く誓った。

▷照屋:橋本じゅん
出てきたら笑ってしまう俳優No.1は皆川猿時さんなんですが、この作品において安定感ある笑いを提供していたのは橋本じゅんさんではないかと思います。
芸能事務所(主力事業は泡盛)の社長にして、沖縄音楽とヴィジュアル系を融合したバンド、アグーのボーカリストだった経験を持つ照屋は、クセだらけのキャラの中でもバツグンに濃かった。

黒霧島粟根まこと
前回観た『乱鶯』ではとぼけた感じの幽霊の役で、それがすごくハマってたから、ヤクザの若頭である黒霧島が粟根さんだと言うことに気づくのに時間がかかった。
冷酷で計算高い黒霧島は、この物語の中では珍しくツッコミ役でもあるんだけど、チーム保保肩の面々に乗せられて「♪あります あります」を歌って報知プレイをくらうというオチに使われたりもしてた。

▷サカエ:高田聖子
藤志櫻の熱烈なファンであるがゆえに、彼のために勤務する病院から輸血用の血を持ち出してしまったり、藤志櫻からほったらかされて寂しくなるとホストクラブに入り浸って京次郎に高いシャンパンを入れたりと、見ていて1番切なくなるキャラだった。「気をつけないとわたしもああなるかもしれない・・・!」という危機感を覚えた。
「かわいそうなサカエちゃんだね」という京次郎さまのイケメンボイスが存分に楽しめるセリフは彼女に向けられているのでちょっとうらやましくもある。
道を外すことはあったけど、藤志櫻への思いはまっすぐ持ち続けていたのが印象的だった。

▷マダム・ババ/篠井英介
現代演劇の女形として活躍されてきた方なので、女装が似合うのは当たり前とも言えるけど、マダムの衣装はかなり派手。それも、美輪明宏さん的な派手ではなく、きゃりーぱみゅぱみゅかっていう原宿kawaii的な派手さでして、でも篠井さんはそれを見事に着こなしていらっしゃいました。
衣装はふざけたように見えるものの、マダムは平成を生きる藤志櫻にとって1番の理解者であり、支えとなっている存在。藤志櫻のそばに居てくれると頼もしいなあと思いました。

▼まとめ
「新感線×クドカン!!!推しの神ちゃんも出るし、主演が斗真でヒロインが小池栄子なら行くっきゃないでしょ!!!!」と意気込みつつも、半ば諦めてて、でもダメ元で申し込んだチケットが当たってていけたこの公演。
結果、本当に観て良かったなあと思える作品でした。

前からテレビで観ていた斗真くん、小池さん、神山くんの役を見ていて感じたのは、役者さんが積み上げてきたものや、一般には知られていない特技があの作品の中に詰め込まれていて、観るとその人の魅力が伝わってくるようにキャラクターを作っていったんじゃないか、ということ。
藤志櫻は斗真くんに当て書きした役だそうなので、他のキャラクターもそうやって作られたのかもしれない。
私が竹井京次郎にこんなにも惹かれているのも、竹井京次郎という役に、中村倫也さんの魅力がこれでもかと詰め込まれているからだと思う。
『ゴーゴーボーイズ、ゴーゴーヘブン』もそうなんだけど、脚本や演出をする方の、役者さんに対する敬意や愛情が感じられる作品ってすごく好きだなあと感じました。

今回、友人と観に行けたことが嬉しかったので隙あらば小ネタの数々を使いたいと思います。
また、収録入ってたそうなので、1000年といわず、なんとか1年くらいでソフト化してほしい。サントラもつけてね!

『ビニールの城』

『ビニールの城』

作:唐十郎 演出:金守珍
監修:蜷川幸雄

 

▼あらすじ
腹話術師の朝顔(森田剛)は、居なくなってしまった相棒の人形、夕顔を探していた。ある日、彼は神谷バーで、アルバイトとして働くモモという女(宮沢りえ)に出会う。彼女はかつて朝顔のアパートの隣の部屋に住んでいたと言い、朝顔に会いたかった、自分を助けてほしいと懇願するが、生身の人間が苦手な朝顔の態度はつれない。そんな中、モモの夫である夕一(荒川良々)は、実は朝顔のことを愛しているモモに自分を見てもらうため、自分は夕顔であると主張するようになる–。


自分であらすじ書いてみたけど、全然意味わかんないぞ・・・。でもこれは私の文章力のせいだけじゃない。本当にこういう話なんです。

この作品を観たのはもう1ヶ月以上前になるけど、真っ先に思い出すのは「カミヤ・バー」のセット。
レトロなカウンター席と、足下に浅い池か大きな水たまりのように水が張ってあるテーブル席。その水がすごくきれいで、でも、違和感に気味が悪いとも思う。
実際の神谷バーには、少なくとも今は、水なんて張ってない。ラストでモモがこの中へ消えていってしまうことから考えても、ただなんとなく張ってある訳じゃないはず。ここから先は、私なりの推測です。

この物語の中でたびたび登場するのが、タイトルにもなっている「ビニール」、神谷バーの看板メニューである「電気ブラン」、朝顔が腹話術の人形を称する「遠くから来た」という表現、そして「水」。

▷ビニール
モモが自分から被ったり、顔をうずめては「苦しい」と叫ぶビニール。
モモが仕事仲間のリカに「ビニールの城のお姫さま」とからかわれたことからも分かるように、このビニールはビニ本(今でいうところのエロ本)にかけられたビニールであって、モモが囚われ続けているものでもあるし、朝顔とモモの間の超えられない壁でもあるのかもしれない。
朝顔は、ビニールの掛けられていない生身のモモを、受け入れることが出来なかった。

電気ブラン
電気が走るように強く、安くてすぐ酔える酒。
この作品の中では、変なことを言い出したら「電気ブランの飲みすぎですよ」と言われたりしていることから、気が狂っているのをごまかすためにとりあえず電気ブラン飲んどけ、飲ませとけ、みたいな使われ方をしているように思う。
電気ブランを飲んだ朝顔が、そのアルコールの強さに体が痺れさせるところで、光がチカチカ(爆竹みたいなのが鳴ってた気すらする)して、ゴリゴリのハードロックなBGMが流れた時には「そ、そこまでやる・・・?」とちょっと笑ってしまった。
物語とは関係ないけど、朝顔を演じた森田剛さんはめちゃめちゃにお酒弱いから、きっと一杯も飲めないんだろうなあとぼんやり思った。

▷遠くから来た(人/女)
朝顔は腹話術の人形を「遠くから来た人」と呼び、夕一は朝顔にモモのことを語るときに「遠くから来た女」と呼んだ。
恐らくだけど、「遠くから来た」というのは「生身でない」という言葉とほぼ同じ意味を持っているんじゃないかと思う。

▷水
私の解釈では、水はもう一つのビニールなんじゃないかと思う。それっぽい描写は下の3つ。
①モモがカミヤ・バーにいるとき、長靴を履いて、金魚の入った小さな水槽を斜めにさげ、カウンターでの仕事が終われば水の張ったテーブル席へ向かう。
②モモが言づけをした昼顔という人形が水槽の中に入れられた。(この前にも、水槽に潜ったリカが「ビニールの城が見えた」と発言している)
③モモが最後に消えて、そしてまた現れるのが水の中。

朝顔、モモ、夕一の3人は、最後までお互いを分かり合うことはない。それぞれの愛情は空回りして、そのうちにモモは水の中のビニールの城に捕らわれて、物語は終わる。
最後のモモのシーンとか、かなりファンタジーなところがあるなあと思ったし、セリフはよく意味がわからなかったし、元がアングラ演劇なこともあって、全体を通して薄気味悪い印象を受けた。
でもこうして戯曲を読み返して振り返ってみると、面白かったなあという感想が残る。意味のわからなかったセリフも、文字で、自分で読んでみると、なんとなくすっと入ってくるようで不思議。
気味は悪いけど、嫌ではない、ヘンな作品だったなあと思う。

『ゴーゴーボーイズ、ゴーゴーヘブン』

 

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と大興奮のツイートをしたのが今年の春。先行発売のためにクレジットカードを作ってS席のチケットを手に入れ、公演の評判の良さに居ても立っても居られずに追加で立ち見券も購入し、ニヤニヤしながら待ち望んでいました。

1回目は7/21で中二階立ち見、2回目は7/30でS席(前から7列目くらい)。
1回目は予備知識ほぼ無しのまっさらな状態で見られたし、2回目は話が分かってるから役者さんの演技に集中して見ることが出来て良かった。

役者さんの演技で良いなと思ったところを挙げると長くなるので、それは別に書くとして、物語そのものの感想を書きます。


▼登場人物
永野(夫、作家):阿部サダヲ
ミツコ(妻、女優):寺島しのぶ
トーイ(ゴーゴーボーイ):岡田将生
オカザキ(ミツコのマネージャー兼浮気相手):〃
ワギー(現地のガイド、バグワンの兄):岩井秀人
バグワン(現地のガイド、ワギーの弟):皆川猿時
ピージー(ゴーゴーボーイ、振付師):〃
ハラーシュ(クラブのオーナー):村杉蝉之介
パパジ(ゴーゴーボーイのリーダー):近藤公園
アンノウン(ゴーゴーボーイ、パパジの父):顔田顔彦
ビリー・ザ・キッド(ゴーゴーボーイ、ベティの弟):井上尚
ベティ(女性革命家、ビリーの姉):池津祥子
丸山(日本人、女性活動家):平岩紙
アキ子(丸山に同じ):宍戸美和公
ヤギ(永野の先輩):吹越満
アンディ・ジャー(インテリアデザイナー):松尾スズキ

兵士役や他のゴーゴーボーイなど本当はもっといるけど複雑になるので割愛します。

 

▼あらすじ

舞台は内乱状態にあるアジアの架空の国。ベストセラー作家・永野は人質になってしまった先輩を助けるため、現地に赴く。そこで永野は、観光客や地元好事家たちの前で踊りその目を楽しませている美しい少年ダンサーたち“ゴーゴーボーイ”の一人、トーイの危険な美しさに魅了され、様々なアクシデントに巻き込まれていく。一方、日本で永野の帰りを待つ元女優の妻ミツコは浮気をしているが、夫が行方不明になった悲劇のヒロインとして現地に向かうことを余儀なくされる。
ジャーナリストの亡霊、いい加減な通訳、少年たちの運命を握るゲイのインテリアデザイナー・・・。様々な面倒臭い人々や、異国のアウェイ感に阻まれ、お互いに探し続けるのになかなか出会えない夫婦の間に永遠のような時間が流れる。

探すことは愛なのか?そして“ゴーゴーボーイ”たちの運命は?(公式HPより)

 

観る前に松尾さんのツイッターで見た戯曲本の帯に「キレイに僕の皮を剥いで」っていうトーイのセリフが書いてあって、私はこれをなんかしらのエロい比喩だと思って、どこで出てくるかドキドキしてたんですね。

でも、これはそのまま、「自分の皮膚を、アンディー・ジャーのイスの素材にするために傷つけないようにキレイに剥いでくれ」っていう意味で。 

 永野に出会った時、すでにトーイの夢は「アンディー・ジャーの椅子」になること。

ハラーシュの目を盗んでこっそり触りに行ってしまうほど、アンディー・ジャーの椅子に夢中だったトーイにとって、死んだ彼の皮を剥ぐのは別に永野じゃなくても良かったのかな?と思ったりもしました。

そもそも、永野は初めて会ったトーイを「カミーユにそっくりだ」と言っていたから、永野の心を捉えていたのは、トーイではなくて10年前に買ったカミーユの方だったのかも?と思ったり。

 

でも2回目を観終えて、戯曲をぱらぱらと眺めているうちに、2人の間には執着とか、もしかしたら愛とかもちゃんとあったんじゃないかという考えに変わりました。

初めは、永野にとっては昔愛した少年に瓜二つの少年、トーイにとってはただの客だったかもしれないけど、たった数日の間に、彼らは相手が自分以外の誰かを愛することに嫉妬して、自分の大事な瞬間を相手と過ごすことを選ぶような関係になってた。

永野とトーイのシーンは予想してたよりかなり少なかったけど、2人だけの物語じゃなかったからこそ、彼らの不思議な関係が印象に残ったのかもしれないなあと思います。

 

私は永野とトーイの関係に注目して書いたけど、この作品には、夫婦、戦争、自由、欲、とか、色々なものがぎゅっと詰め込まれていて、私の文章力ではとても表現出来ないくらいの凄まじさがあった。

もともとファンだった岡田将生くん演じるトーイをはじめ、近藤公園さんが演じたパパジは本当に美男子だったし、岩井秀人さんが演じたワギーはダメなやつだけど憎めなかったり・・・。キャラクターひとりひとりにかわいいところがあって、愛おしかった。

めちゃめちゃに笑えるのに、というか、笑えるからこそ、観終えた後はすごく切なくて、苦しかったです 。

再演して欲しい!と思うくらい、大好きな作品になりました。

『尺には尺』

観終わってすぐは「これは喜劇なのか??」ってもやもやしてたんだけど、パンフレットを読んで、「結婚が罰として描かれている」とあってなるほどと思いました。 劇中で結婚するカップルに対して、どう考えても破綻するだろってもやもやしてたけど、それで良いんだなと。


というのも、当時は「婚前交渉は罪だけど結婚しちゃえばオッケー」っていうなんだかすごい決まりが実際にあったらしく、いわゆるできちゃった婚はその罪を逃れられる手段だったとか。シェイクスピア自身もできちゃった婚だったらしい。

藤木さん演じる性に興味がなく厳格な公爵代理・アンジェロ、多部ちゃん演じる純粋すぎる修道女見習い・イザベラ、辻さん演じる心が広いと見せかけて一番ちゃっかりしている公爵が中心人物。


イザベラの兄・クローディオが恋人を正式な結婚の前に妊娠させてしまい、アンジェロによって罪だと判断され、死刑を宣告されてしまうところから物語は始まる。


兄の死刑を取り消すため、イザベラがアンジェロに直談判しに行ったところ、アンジェロはイザベラの話ぶりにすっかり虜になってしまい、「お前を私にくれるなら兄貴を殺さない」なんてむちゃくちゃな要求をするものの・・・というお話。

人の血が流れてないなんて言われるほど厳しかったアンジェロはイザベラに恋焦がれてのたうち回ってるし、イザベラはイザベラで純粋であるがゆえに「お兄さまの命よりも私の純潔の方が大切!だから死んで!」なんて残酷なことを大まじめに言ってるし、そういう登場人物の真剣な姿にこそ笑っちゃう。

オチが「ズコーーーーッ!もうええわ!」的な展開で吉本新喜劇っぽいなと思いました。新喜劇まともに見たことないけど。

通路を使った演出が多用されていて、通路じゃなくお客さんの前(!)を通ることもあってびっくりした。2階席で全部を見れなかったのはちょっと悔しかったなあ。

『Forever Plaid』感想メモ

▽フォーエバー・プラッドについて

ステージ衣装であるチェック柄のタキシードを取りに行く途中で交通事故に遭って死んでしまった若きアマチュアコーラスグループ「フォーエバー・プラッド」が、1日だけよみがえって生前出来なかったライブをやる、というお話。

登場人物はフランシス(川平慈英)、スパーキー(松岡充)、ジンクス(長野博)、スマッジ(鈴木壮麻)の4人。
バックの音楽もすべて3人のバンドメンバーによって演奏されていて、全員ほぼ出ずっぱり。

昼公演だったしまだ夜公演は残ってるけど、東京最終日ということでお客さんもノリが良くて、会場の雰囲気のあったかさに感動した。


一見大人しそうな人が多かったんだけど、参加コーナーではみんな元気よく手を挙げていて気合いを感じた。当ててもらえるように物語の鍵となっているチェック柄の服を着る本気ぶりすごい。ちなみにハッとして自分を見たら何も知らないのにチェック柄だった。意識高い

▽それぞれのキャラについて

▶︎川平さん


・すごく豊かな歌声。


・それぞれがメインを取る構成になってるんだけど、1番メインヴォーカルらしい歌。


・基本は明るく振る舞ってるフランシスが自分たちが死んでいるということを口に出せなかったり、「ちくしょう!」と悔しがる姿とてもグッと来た。


・『マチルダ』でのスパーキーからの紹介は「サッカーファンの人!」


・「クゥーーーーッ!」や「良いんです!」など中の人のネタ大放出していた。

▶︎壮麻さん


・歌が上手いって言ったら全員上手いんだけど、声量はすごいし音域は広いしセリフをしゃべる声も低くてカッコいい!

『マチルダ』のスパーキーからの紹介で「イイ声の人〜〜〜!」って言われてたのも納得。


・結構毒舌だったのツボ(慈英さんを見て「俺たち足したら100超えるよ?」、昼公演のお客さんに対して「(この人たちは)仕事してない人たち」)


・55歳(!)とは思えない爽やかさ&動きのキレで惚れた。

▶︎松岡さん


・『マチルダ』での本人の紹介が「ロックの人〜〜〜!」だったけど、表情も出す声もロックに留まることなく、歌の世界を広げてる!っていうかんじだった。


・スパーキーという役自体がそうなんだと思うけど、とにかくやんちゃ。とにかく絡む。とにかく動く。他の人のソロでもついつい見ちゃった。


・しっかりボケてしっかりツッコんでくれる。


・ジンクスとの異母兄弟コンビ可愛いすぎて真顔になった。


・化粧してるし遠目から見ているとはいえ、1人だけ高校卒業したばかりの専門学生という設定に納得出来るくらい若すぎておばけ。

▶︎長野くん


・ジンクスは最初の方ず〜〜〜っとオドオドしてるのが可愛かった。


・パンフレット見て思い出したけど、途中のソロ曲でその緊張から解放されていく過程があるなど1番愛着の湧くキャラクター。


・16ポンド?のときだったか荷物運んでるダンスをしてるんだけどその時真顔なのがとても面白い。


・役をいったん忘れて見ると出で立ちが完全に王子様。


・V6では上から2番目だけど、この時は末っ子だからなのか天然発言が多くて癒された。

▽まとめ


4人とも死んでいるという絶望が根っこにあるのに、すご〜〜〜〜く楽しかった。
歌や当時の様子を全く知らなくても楽しめたけど、知っていたらもっと面白いはず。パンフレット読みながらゆっくりかみしめたい。
これがエンターテイメントなんだ!と思ったし、崇高な芸術もステキだけど私はこっちの方が好きだなあと思った。
まだ横浜公演とか終わってないんだけど、再々演してほしいな。